Apr 4, 2023

  • JP
  • EN

明興双葉株式会社の株式譲渡のお知らせ

由紀ホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 大坪正人、以下由紀HD)は、グループ会社である明興双葉株式会社(本社:東京都中央区、以下明興双葉)の全保有株式を新昭和グループ(本社:千葉県君津市 グループCEO松田芳彦)へ譲渡いたしましたのでご報告いたします。

1. 経緯
電線・ワイヤーハーネス・アルミ鋳造品の加工製造を得意とする明興双葉は、2018年1月に由紀HDグループに参画いたしました。電気自動車・ハイブリッド自動車向けのシールド編組線、半導体製造装置向けのワイヤーハーネスの需要拡大により、2022年度には2017年度に対して約2倍の売上成長を遂げ、グループ最大の売上規模となりました。そのような急速な成長に伴い、より強固な財務基盤を持つ新昭和グループのもとで成長投資に力を入れることが明興双葉の将来的な発展に資すると判断し、今回のバトン承継に至りました。

2. 由紀HDグループでの取り組み
ハーネス部門におきましては、異業種へのチャレンジとして、宇宙向けカスタムハーネスを新規受注し、事業分野を拡大いたしました。電線部門におきましては、純銅線だけでなくステンレスや超電導線等の新素材にチャレンジして対応できる幅を広げることができました。アルミ鋳造分野におきましては、バイク用のピストンに頼っていた品種を、金型部門をグループ内からのリソースで立ち上げることにより、ピストンに代わる新しい製品の開発を進めてきました。さらに、電線・ハーネス・アルミ鋳造と、異なる事業での繁忙の波を吸収する目的で複数事業を同一工場内で稼働させる上田ハイブリッドファクトリーをスタートさせ、柔軟性のある製造体制を構築しました。また、2021年にはプロパーである各事業責任者が取締役に就任し、役員と社員の一体感を持った強固な組織体制となり、今日に至っております。

3. 今後について
明興双葉が扱う編組線は、柔軟性に優れ利便性が高く、機器の作動部の取り付けに適しており、ハイブリッド車種向けや電気自動車向けの特殊電線において、国内で高いシェアを確立しております。ハーネス事業においては、半導体製造装置向けの品質の高いハーネスで大手半導体メーカー様と強い協力関係を持っております。アルミ鋳造部門におきましてはピストン中心であった製品スコープを拡大し、より特性を生かした高付加価値分野へと展開しております。
新昭和グループは、住宅・建設事業において、高い専門性と技術革新力で快適な暮らしづくりに貢献されてきた企業です。今後は、明興双葉の持つ優れた加工技術及び製品をスマートシティ等の都市インフラ用途へ応用活用することで、主業関連事業の多角化を推進し、グループ全体のさらなる成長と発展を目指されます。この取り組みにより、明興双葉の持つ要素技術がより持続可能で豊かな社会へ寄与発展してゆくことを願っております。
研究開発の初期段階にある超電導ワイヤー事業においては、明興双葉から分離し、由紀HDグループ内の事業として継続して開発を進めてまいります。量産段階での製造においては今後も明興双葉との協力体制を敷き、明興双葉での将来の柱の一つに育てるとともに、超電導領域の研究成果がより世の中の発展に貢献できるよう、両社で尽力してまいります。

株式譲渡の実行日は2023年4月3日です。また、明興双葉株式会社の基本的な事業運営体制及び国内の事業拠点、事業内容等は従前どおりとなります。

由紀ホールディングスは「ものづくりの力で世界を幸せに」をミッションとして、グローバルニッチトップの要素技術に対し、YUKI Method®️によるプラットフォーム型イノベーション支援を行ってまいりました。今後、超電導、人工衛星などの宇宙分野をはじめ、尖った特徴を持つ最先端の技術領域での支援に一層力を入れてゆく所存です。